こんにちは。 海洋生態学研究室の佐藤です。
今週から各々の調査が始まりました。
14日と15日は田中川干潟での調査でした。
14日はメイオベントスの分布調査を行いました。
メイオベントスとは、1mm未満32μm目以上の底生生物を指します。
肉眼で見えるサイズではなく、観察には顕微鏡が必要となります。
例としては、線虫類やカイアシ類、クマムシ類などですね。
このメイオベントスを、田中川干潟全域で採取しました。
田中川干潟は泥質と砂質の干潟に加え、泥底にアシの生えた芦原もあります。
砂浜にも面しており、多様な環境が保存されています。
コア(20cmに切ったパイプ)を埋め、それを掘り出すことで泥ごと採取します。
調査の際に見られた生物を紹介します。
撮影者が接写したフトヘナタリ。田中川干潟ではそこかしこに見られます。
カワアイという巻貝です。
田中川干潟ではよく見られますが、絶滅危惧種に指定されています。
砂浜で取れました。
ツバサゴカイ科のムギワラムシではないかと思われます。
ゴカイ科の棲管に共生するカニダマシも確認できました。
続いて15日の調査です。
調査対象はチゴガニとコメツキガニです。
どちらも干潟に生息する小型のカニですが、
チゴガニは泥質の干潟を、コメツキガニは砂質の干潟を好む傾向があります。
今回は、泥質干潟のチゴガニと芦原のチゴガニを採取しました。
調査では、規定の体積の泥を掘り返して直に取る方法と、
泥を篩にかけてより小さいサイズの個体を採取する方法をとりました。
チゴガニがハサミを振る行動(waving)をしている様子が見られました。
他の雄への威嚇と雌への求愛を兼ねた行動だと考えられています。
干潟の調査では、対象の種以外にも多くの生物が見られます。
普段の生活では見る機会の無い多様な生き物とふれあえることが、
干潟における調査の楽しみだと思います。
以上、第二回投稿でした。
担当 : 佐藤
こんにちは、海洋生態学研究室広報担当です。
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スイカ割り
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